2025/11/15
【市民公開講座のお知らせ】 「なんとかしたい!こむらがえり」(12月6日開催)
このたび、東邦大学医療センター大森病院にて、地域の皆さまを対象とした市民公開講座「なんとかしたい!こむらがえり」 を担当させていただくことになりました。
ふくらはぎが突然つる「こむら返り」。夜間や明け方の強い痛みに悩まされている方は、少なくありません。多くは一過性の症状ですが、実は生活習慣や体の状態、さらには病気や内服薬の影響が関係していることもあります。
本講座では、
こむら返りが起こる理由
受診を考えるべきサイン
日常でできる予防法
医療機関での対応や最新の研究知見
などについて、できるだけ分かりやすく解説し、皆さまの「困った!」に役立つ情報をお届けしたいと思います。ぜひお気軽にご参加ください。お会いできることを楽しみにしています。
■ 開催概要
日 時:2025年12月6日(土)13:00〜14:30(開場12:30)
会 場:東邦大学医療センター大森病院 5号館 地下1階 臨床講堂
定 員:120名
参加費:無料
申込み:予約不要。当日会場へ直接お越しください。
講師:東邦大学医療センター大森病院 総合診療・急病センター 教授 佐々木 陽典
https://www.omori.med.toho-u.ac.jp/kokai_koza/j8uar50000000k34-att/20251206.pdf
■ お問合せ
東邦大学医療センター大森病院 総務課TEL:03-3762-4151(平日9:00〜17:00)
文責:佐々木 陽典
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2025/11/15
書籍『自信がもてるカルテの書き方』で救急外来記録を分担執筆させていただきました。
岡山大学総合診療内科の大塚文男先生のご厚意で、研修医・若手医師に向けた書籍『自信がもてるカルテの書き方』で救急外来記録を分担執筆させていただきました。救急外来といっても心肺停止患者などの重症患者だけを見る救命センターではなく、1-2次救急を中心に幅広い疾患・病態の診療を行う内科系救急をイメージして原稿を作成致しました。
研修医の先生方にぜひ手にとってほしい本です!
https://www.shindan.co.jp/np/isbn/9784787827241/
文責:佐々木 陽典
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2025/10/28
菊池病に関して取材を受けた記事が読売新聞の医療・健康・介護サイトに掲載されました!
菊池病に関して、取材を受けてお答えした記事が読売新聞の医療・健康・介護サイトYomi Drに掲載されました!
https://www.yomiuri.co.jp/yomidr/article/20251008-OYTET50002/
欧米では「奇病」とされ、研究が進んでない菊池病ですが、日本では比較的多い疾患だと日々感じています(あるご高名な先生の著書には「菊池病を10人診るまでは総合診療医としては経験不足」とも書かれております)。
この疾患がより知られるようになり、ヒドロキシクロロキン等の新しい治療選択肢が増えるように、研究が進んでゆくことを願っております。そして、私自身も微力ながら貢献できればという思いを新たに致しました。
文責:佐々木 陽典
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2025/10/01
第31回日本病院総合診療医学会学術総会に参加してまいりました。
去る9月27-28日に兵庫県姫路市のアクリエ姫路で行われた第31回日本病院総合診療医学会学術総会(https://www.plus-s-ac.com/hgm31/)に参加してまいりました。
今回は私に加えて、小松史哉先生、繁田知之先生、甲藤大智先生が参加され、さらに研修医の潘家琳先生、阿部航平先生も参加してくれました!
小松先生
小松史哉先生は研修医の潘先生の指導とポスターセッションの座長を務めつつ、自らも「高安動脈炎と鑑別に苦慮したG-CSF関連血管炎の一例」に
ついて発表してくれました。
繁田先生
繁田知之先生はパネルディスカッション「大学病院における総合内科・総合診療科の在り方」のトップバッターとして「“地域に根差した大学病院”における総合診療医の役割」というタイトルで当科の取り組みについて紹介してくれました。当科は外来・入院とも全国トップクラスの患者数であり、数多くの患者さんを診療する多忙な環境の中で研究と教育にも取り組んでいる姿勢が多くの先生方の印象に残ったようで、多くの先生からコメントをいただけたとのことです。
阿部先生
今回が学会デビューとなる研修医1年目の阿部航平先生は、自らが経験した「重度の粘膜症状を呈したマイコプラズマ感染症の一例」を発表してくれました。阿部先生曰く、前日は緊張して眠れなかったとのことですが、発表を見守ってくださった瓜田前教授も繁田先生も阿部先生の堂々たる発表に感嘆しておりました。
見事な学会デビュー、さすがです!
潘先生
研修医2年目の潘家琳先生は小松先生の指導のもと「腹痛のみで発症したIgA血管炎の一例」を発表してくれました。
甲藤先生
そして、八重山病院に出向中の甲藤大智先生も八重山病院の先生方のご指導を受けて「Finger drop variant に歩行障害を合併した Guillain-Barre Syndrome の一例」を発表してくれました。
私も本当にありがたいことに下記の通り、たくさんの発表や司会の機会をいただきました。
素敵な笑顔です!
9月27日
9:00-10:30 JUGLER 1 「症例検討から学ぶ診断推論戦略 by JUGLER vol. 31」
抗リン脂質抗体症候群による多発脳塞栓とLibman-sacks心内膜炎の症例を検討いたしました。最初のスライドで年齢・性別と発症様式から脳血管障害を疑い、抗リン脂質抗体症候群の可能性に言及できたので、まずまず、いい仕事をしたと思います(笑)。会場のベテランの先生方からのご意見もいただくことができ、大変興味深く勉強になりました。
症例をご提示いただいた板橋中央総合病院の和才先生、安本先生、ありがとうございました!
10:30-11:40 JAPAN研究打ち合わせ
11:40-12:30 一般演題「急性肝性ポルフィリン症の初期スクリーニング検査 Hoesch 試薬の有用性:中間報告1」
JAPAN研究の中間報告をさせていただきました。
14:00-15:30 JUGLER2 「生成AI時代に求められる総合診療医の能力と臨床実践の革新」
AIに関する先進的な取り組みをされている先生方のお話を伺い、活発な議論を行いました。フロアからの質問もあり、大変エキサイティングなセッションでした!
15:40-16:25 プログラムディレクターミーティング
病院総合診療専門プログラムの責任者同士が集まり、和やかなムードの中でグループワークを行いました。多様な専攻医を受容する学会の方針が確認され、先生方の教育への熱い思いを伺い、明日からの教育のモチベーションをいただきました!
16:35-18:05 専門医・専攻医部会「病院総合診療専門研修と試験のTips (Vol. 3)」
今回は特に大学院進学との関わりや専攻医の多様性に関して活発な議論を交わすことができました。
その後の懇親会は姫路城が一望できる素晴らしい会場で久しぶりにお会いした先生方と楽しみました。また、多くの先生方と新たにお知り合いになることもできました。腎臓内科としてのキャリアをお持ちの姫路市長が自ら姫路城について解説してくださり、姫路城の魅力を改めて知ることもできました。
9月28日
9:30-JUGLER3「ホスピタリストブートキャンプvol.3 〜外来診療応用編」
外来診療と教育に関わるTipsについて、フロアも巻き込んで、大変熱い議論が交わされ、とても勉強になりました。
12:10-13:10 ランチョンセミナー「原因不明の腹痛に潜む希少疾患〜急性肝性ポルフィリン症〜」
座長を務めさせていただき、ポルフィリン症のエキスパートである済生会中央病院足立智英先生、長崎大学濵田航一郎先生のご講演を拝聴しました。質疑も盛り上がり、大変濃厚な時間を過ごせました。
13:30-15:00頃 JAPAN研究進捗報告会、EXPLORE-HEA研究研究進捗報告会
研究推進のための工夫について発表させていただく機会をいただきました。
それぞれの施設での課題などについて共有して議論する貴重な機会となりました。
多くの先生とお知り合いになり、おかげさまで充実した大変素晴らしい時間を過ごし、明日からの診療・研究・教育のヒントと、やる気をたっぷり充電させていただきました。
いつも後輩たちの発表を見守れないことが心苦しいのですが、今回は小松先生、繁田先生がしっかりと研修医の先生をサポートしてくださり、瓜田先生にもお越しいただけたのでとてもありがたかったです。
次は2月の長崎(https://www.congre.co.jp/hgm32/)に向けて頑張ります!
文責:佐々木 陽典
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2025/10/01
当科研修医による英語症例報告が学会誌に掲載されました
このたび、当科に入局予定の研修医 潘家琳先生 が筆頭著者として英語で執筆した症例報告が、日本病院総合診療医学会公式英文誌 Journal of Hospital General Medicine に掲載されました【J Hosp Gen Med 2025;7(5):200-205】。
論文タイトルは
“IgA Vasculitis Presenting with Isolated Abdominal Pain: A Case Diagnosed through Hypothesis-driven Physical Examination”
「腹痛のみで発症したIgA血管炎:仮説駆動型身体診察によって診断された一例」
です。
本症例は思春期の女性が腹痛のみで受診したもので、当初は腸炎や婦人科疾患などが疑われました。しかし、入院後に繰り返し行った仮説駆動型身体診察(Hypothesis-driven Physical Examination, HDPE)により、8日目に紫斑や関節炎が出現し、皮膚生検でIgA血管炎と診断が確定しました。
この症例は、IgA血管炎では皮膚症状が遅れて出現することがあることに加え、「腹痛だけ」でも全身性疾患を念頭に置き、経過観察と繰り返しの診察が不可欠であることを強調しています。早期に退院していれば診断が遅れた可能性もあり、入院継続と丁寧な診察が患者さんの適切な治療につながった貴重な事例です。
この成果は、若手医師が日常診療での疑問を研究につなげ、学術誌に発表することの大切さを示しています。今後も当科は、臨床現場から生まれる学びを学術的成果に発展させる教育・研究環境を大切にしてまいります。
潘先生、おめでとうございます!
ご指導いただいた小松先生、武市先生、繁田先生、ありがとうございました!
文責:佐々木 陽典
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