初期研修医3名が熱い講義をしてくれました!
医学教養6「複雑系科学」を担当して5年。今年が最後の講義になります。臨床医が複雑系科学の講義をすることに、基礎医学の先生に何となく後ろめたさを感じながらの5年でした。
15コマの講義の最後2コマは、試験と再試験の時間でしたが、試験はやめました。それより、大学の将来を担う研修医に講義を経験してもらうことにしました。
9月6日は東京医科大学八王子医療センターの初期研修医 甲藤先生です。
甲藤先生は昨年に続き、2回目です。今回は「19番目のカルテ」を教えてくれました。
来年から総合診療医として活躍する甲藤先生、その意気込みを感じる講義でした。昨年も期せずして学生から拍手が湧きましたが、今回も拍手喝采でした。質問は途切れず、講義は大きく延長してしまいました。大森学園祭のモデル講義のタイトルは「19番目のカルテ」にしました。甲藤先生、ありがとうございました。
翌週、13日は大森病院初期研修医3名の熱い講義です。総合診療を4ヶ月選択してくれた3名は学生への想いの詰まった講義をしてくれました。
トップバッターは森先生。川崎医大から大森病院に来てくれました。妹さんが手術室の看護師さんだと初めて知りました。「しくじり先生」だと話し、学生さんのハートを鷲掴みにしていました。
講義後の質問も森先生にたくさんいただきました。
2番手は高野先生です。
総論から各論へ、絶妙の流れで講義が展開されました。講義の最後には、学生へ大きなエールを送ってくれました。
最後は金先生です。歴史、哲学が好きだと話す金先生の講義、学生は静まり返って聞いてくれました。
次年度は大森病院を希望する学生さんが、過去最高を記録しています。今回講義をしていただいた先輩の背中をしっかり見てくれていると痛感し、嬉しく思いました。学生さん、先輩達はすごいですよ。
学生の心に響く講義をありがとうございました。
文責 瓜田純久
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9月19日放送予定のNHK Eテレ「きょうの健康 足のつり」に出演致します。
以前にNHK Eテレで放送された腓返りに関する「チョイス@病気になった時」に出演させていただ
いたご縁で、9月19日 20:30-20:45にNHK Eテレで放送予定の健康情報番組「きょうの健康 シリ
ーズ過程の医学 足がつる」に出演させていただきます。
https://www.nhk.jp/p/kyonokenko/ts/83KL2X1J32/episode/te/LGNZV7XPNN/
15分と短時間の番組ですので、ご興味のある方はご笑覧いただけると幸いです(テレビで見るとさ
らに太って見えるのでないかと心配しております…)。
番組の内容についてご興味のある方は健康情報雑誌「きょうの健康 9月号(NHK出版)」をご覧くだ
さい。
https://www.nhk-book.co.jp/detail/000016491092023.html
文責:佐々木 陽典
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第27回日本病院総合診療医学会が日本医大で開催されました。
8月26日(土)27日(日)の2日間、第27回日本病院総合診療医学会が日本医科大学 橘桜会館・教育棟にて開催され、多くの参加者が千駄木に集結しました。日本医科大学医学部長 安武正弘教授が会長を務め、コロナ感染第9波の影響を考慮して、ハイブリッドでの開催となりました。
前日の理事会懇親会は上野の由緒ある韻松亭で開催されました。歴史ある日本医科大学と同様に重厚な作りの日本料理で、大広間の柱や梁を見て、思わず刀傷を探してしまいました。
学会初日の第一会場では、JUGLERセッション「症例検討から学ぶ診断推論戦略」で佐々木先生が登場しました。獨協医大の志水教授とともに、臨床推論を進め、ツツガムシに辿り着くまでの多様な思考回路が展開されました。
その時間、第4会場では小松先生が神経セッションの座長を担当しました。小松先生はNHKアナウンサーのような落ち着いた話し方で、発表する演者のよさを引き出してくれました。
午後は若手医師と病院総合診療医像・専門医制度について議論するシンポジウムが組まれ、佐々木先生が参加し、熱い議論が展開されました。
会場となった日本医大は救急救命センターが有名ですが、当日も救急車が横付けにされ、患者さんが搬送されていました。
二日目は「Society 5.0時代における総合診療医育成のGood Practice 」に三たび佐々木先生が登場。このセッションでは大学医学部教育から教養科目が大きく削減され、臨床実習が前倒しされている現状の問題点が討論されました。順天堂大学の高橋先生が哲学の古典である「トロッコ問題」を取り上げて発言され、千葉大学の鋪野先生から、今後の医学教育には「医学と哲学」という領域が登場することが示されました。日本の大学では人文系学部が大きく削減され、明日役立つ実学に偏在してきた歴史があります。我々臨床医が人文系まで広く学び、学生と議論することができることが求められている時代となりつつあるようです。
最後のセッションでは「若手医師と臨床研究、論文執筆などのアカデミック活動について議論するシンポジウムー臨床研究の未来を探る」が開催され、佐々木先生がJUGLERメンバーと次世代の若手医師と夢を語ってくれました。
会場となった日本医科大学橘桜会館には大学の歴史資料が数多く展示されていました。済生学舎から日本医科大学、東京女子医科大学、東京医科大学が分かれていった変遷は圧巻でした。
卒業生として野口英世が紹介され、制服も展示されていました。
また、同所は夏目漱石旧居跡でもあり、様々な歴史に思いを馳せる機会となりました。
それにしてもChat GPTを使った臨床推論のスピードと情報量には度肝を抜かれました。現病歴を英語で入れると10秒足らずで鑑別診断や治療法などが提示され、日本語変換をクリックすると、数秒で日本語になりました。AIを利用した診断は医師だけではなく、患者さん自身も十分活用できるクオリティです。患者さん自身がAIで診断し、薬局に薬を買いに行く時代になるのでしょうか?
95年前にケインズが20世紀末までに英国・米国ではテクノロジーの進歩により、週15時間労働が達成されると言っておりましたが、デジタル化は情報のアウトプットを指数関数的に増加させ、それを目視で確認するという膨大なアナログ作業を生み出してしまいました。AIの登場により、この傾向がさらに加速していきます。AIを使った診断治療という作業に習熟する一方、思考の空洞化を懸念しているのは私だけでしょうか?
佐々木先生、小松先生、週末返上で大変お疲れ様でした。次回は博多での開催になります。
文責 瓜田純久
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コロナ禍、3年ぶりにJMECC開催しました。
7月15日(土)にJMECC (Japanese Medical Emergency Care Course、日本内科学会認定内科救急・ICLS講習会)を開催しました。
藤沢市民病院院長 西川正憲先生がディレクターとして計画いただき、総合診療科の佐々木先生が秘書の小林さん、事務方OB平田さんと準備を進めてくれました。医学部シミュレーション・ラボでは早朝から小気味よい声が聞こえていました。
前日には1日かけてシミュレーターを倉庫から搬入し、研修に必要な機器を準備し、そして当日は早朝7時前から設営を開始しました。
西川先生のプレゼンから始まりました。出足の遅かった受講者たちも、徐々にアクチュアリティを回復していきました。
自治医科大学さいたま医療センターの長島教授もインストラクターとして参加してくださいました。第1回から、毎回ご指導いただき、ありがとうございます。
今回のインストラクターはビッグネームが揃っています。同愛記念病院総合診療科の池田先生が参加してくれました。
ディレクター経験の豊富な池田先生ですが、今回インストラクターとして力を貸してくれました。
佐々木先生は前日の設営から早朝の準備まで、八面六臂の活躍でした。当日はやや引き締まった身体で、エネルギッシュに指導しておりました。後片付けまで本当にお疲れ様でした。
佐倉病院循環器内科から美甘先生がブース長、戸谷先生がインストラクターとして参加してくれました。戸谷先生は初めての受講からインストラクターまで、最短時間で駆け上がってくれました。ありがとうございます。また、アシスタントインストラクターとして、野中先生も参加してくれました。
東京大学、東京医科大学、順天堂大学、東京医科大学、武蔵野赤十字病院からも、インストラクターが駆けつけてくれました。ありがとうございます。
また、当科で学位取得後に順天堂大学腫瘍内科に移籍した城戸先生も古巣のJMECCにやってきてくれました。
多くの方々の協力のもと、JMECCを無事終えることができました。受講生の皆さんお疲れ様でした。
準備に奔走してくれた小林さん、平田さん、本当にありがとうございました。これで18名のレジデントが内科専門医資格を獲得することができました。
次回は多くの内科学講座の先生方のご協力をいただきながら、12月に開催する予定です。ぜひご参加を!
文責 瓜田純久
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第25回日本医療マネージメント学会学術総会で講演の機会をいただきました。
2023年6月24日(土) 横浜で開催されました第25回日本医療マネージメント学会学術総会で教育講演3を担当させていただきました。
2年前に菊名総合病院 村田升院長から依頼された講演では、「開業時代のことを話してください」という依頼でした。会長が横浜メディカルグループ菊名記念病院 山本登理事長であり、本学も大変お世話になっている先生でした。二つ返事で引き受けたものの、スライド作りは6月20日の病院の重要行事が終了してからとなりました。
当日のパシフィコ横浜は他の学会も開催されておりましたが、本学会が最大の会場を使用しており、多くの参加者で賑わっておりました。看護師さんが会員の半数を占める学会は、どの会場も熱気が溢れていました。
瓜田医院の紹介からスタートしました。この30年で人口が4千人以上減っていることがわかり、愕然としました。ふるさとの過疎化は理解していましたが、改めて数字を見ると、現実を突きつけられ、深く考え込んでしまいました。
最後は働き方改革における基本姿勢を紹介して終了となりました。講演後に多数の参加者と名刺交換する機会があり、初めて参加した学会は終了しました。
小原看護部長、森田医療安全担当看護副部長が座長を担当し、医療安全 藤田先生も発表されておりました。来年は十分時間をとって、ゆっくりと参加したいと思っています。ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございます。
文責 瓜田純久
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