佐々木陽典先生が日本病院総合診療医学会 2019年論文学会賞を受賞しました。
9月14日に佐賀で開催された第19回日本病院総合診療医学会総会において、佐々木陽典先生が日本病院総合診療医学会 2019年論文学会賞を受賞しました。
朝イチのシンポジウムでは救急救命センターと総合診療の連携について討論され、佐々木先生は佐賀大学の阪本教授とともに司会を務め、長い一日が始まりました。
昼の評議員会では2019年度研究助成金に採択され、二重の吉報となりました。
こちらは前立腺癌と生体ガスの関連についての研究です。研究結果を楽しみにしていてください。
午後はシンポジウム4で「病院総合医育成のコアモジュール」ではシンポジストを務め、そのシンポジウムを抜け出して、第6会場から第1会場に移動。汗をかきながら、受賞講演を行いました。
佐々木先生は感染性腸炎に行われている経験的抗菌薬投与がその後の経過にどのような影響を及ぼしているかについて検討しました。その結果、抗菌薬投与群で入院期間が長くなっていることを報告し、CRP, WBC値に治療が影響され、退院が遅くなっている可能性を明らかにしました。
気をつけ!の姿勢で林純理事長の表彰を受ける佐々木先生。少しスーツがきつくなったようにも見えます。
東邦大学の大先輩で九州大学名誉教授の林純先生。退官後もまったく変わらず総合診療を実践している姿勢には、本当に頭が下がります。
この表彰式の5分後には、第3会場で教育講演の座長を務め、沖縄中部病院でお世話になった小西竜太先生の講演を盛り上げていました。
その後は若手部会の呑み会に、研修医の繁田先生、小川先生、松本先生を連れてなだれ込みました。繁田先生によると、午前1:00まで呑み会は続いたそうです。お疲れ様でした。
佐賀大学は総合診療発祥の地であり、学会は重鎮の講演も多く、魅力的な企画が並びました。佐賀大学の先生方、素晴らしい学会でした。ありがとうございます。閉会式の山下教授の挨拶がとても印象的でした。
「30年前の救急学会が今のような熱気でした。救急医学の理念や救急科の役割や立ち位置について熱い議論があり、救急科が存続できるのか、不安をもちながら試行錯誤して、救急医学は誰もが認める存在となりました。近い将来、必ず病院総合診療医は誰もが認めるなくては成らない存在になっていると確信しました。」
山下会長、このご挨拶を聴くことができただけでも、佐賀に行った甲斐がありました。ありがとうございました。
文責 瓜田純久
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NHK Eテレ チョイス@病気になった時「血尿」の収録に行ってまいりました。
9/16にNHK Eテレ チョイス@病気になった時「血尿」の収録に行ってまいりました。
今回は佐賀で開かれた第19回日本病院総合診療医学会の翌日の収録となり、準備が思うように進まず、ディレクターやお世話になった先生方にもご迷惑をおかけしてしまいましたが、皆様のおかげでなんとか無事に収録を終えました。
今回で「チョイス@病気になった時」に出演させていただくのは3回目になりますが、やはりとても緊張しました。そんな中、お互いの子供の話で場を和ませてくれたアナウンサーの出田さんをはじめ、出演者の八嶋さん、大和田さん、スタッフの皆様にやさしく声をかけていただいたおかげで緊張がほぐれました。
回を重ねるたびにテレビ局の制作スタッフの優秀さというものを実感致します。「これを読んで勉強してきました。」と言われて最新の診療指針を持ってこられた時にはドキッとしました。
番組の制作スタッフからは総合診療で話題となっているHigh-value careやChoosing wiselyに繋がるような鋭いご指摘・ご質問をいただき、とても有意義なお話させていただくことができました。
インターネットの普及などもあり、知るための努力をすれば誰でも様々な情報に触れることができる現代においては、情報や知識の非対称性に胡座をかいて専門性を維持するのではなく、積極的に患者さんやメディアに対して情報・知識非対称性(偏り)を是正して「患者と医療者の共同意思決定 (shared decision-making)」のための正しい情報を発信してゆくことが医師、特に総合診療医の務めではないかと改めて感じた1日でした。
今回のテーマは血尿ということで不勉強な分野も含まれていましたので、泌尿器科の中島教授にご丁寧にご指導いただきながら準備を進めました。
相変わらず拙い説明ではありますが、10月12日 午後8:00から放送予定ですので、ぜひご笑覧ください。
文責:佐々木 陽典
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9月14-15日に佐賀で開催された第19回日本病院総合診療医学会に参加してまいりました! 第1弾
9月14-15日に伝統ある佐賀大学医学部総合診療科の山下秀一教授が会長として佐賀市文化会館で開催された第19回日本病院総合診療医学会学術総会にたくさんの医局員、研修医、そして学生と共に参加してまいりました。
今回は、公私ともに大変お世話になってきた佐賀大学の皆様の大会ということで、なるべく多くの演題を出して佐賀に行こうと考え、座長等を含めると、医局員全体で17演題に登壇しました!
更に今回は医学生の先生にも教授の指導のもと研究内容をポスター発表してもらいました!盛り沢山ですが、報告させていただきます。
学生発表:
本学4年生の林くんは瓜田教授の指導のもと「セルオートマトンを用いた感染症伝搬モデルの数理解析と院内感染対策の検討」という、ベテラン医師でも尻込みしそうな内容について発表してくれました!惜しくも育成賞受賞はなりませんでしたが、素晴らしい発表でした。
(林君)素晴らしい発表でした。来年が楽しみです!
研修医発表:
研修医2年目の繁田先生は前回の沖縄に引き続いて本学会2回目の登壇となりますが、自身の経験した印象深い症例について文献を含めて詳細に調べ、「腫瘍の脊髄圧迫症状で受診して低Na血症の精査により診断に至った原発不明異所性ACTH産生腫瘍の一例 」について口演で発表し、見事な臨床推論を展開し、なんと初期研修医育成賞を獲得しました!
(繁田先生)大会長の山下先生と満面の笑顔でパシャリ!
惜しくも、受賞はならなかったものの学会初体験の1年目研修医の松本先生も、過酷な研修医の合間に丁寧に症例について調べ、総合診療医の診断推論が光った「大動脈炎を呈して診断に苦慮した多発血管炎性肉芽腫症の一例」を口演してくれました。
(松本先生)笑顔が達成感を物語っていますね!
2年目研修医の小川先生も初めての学会発表でしたが、見やすくて印象的なポスターを作り上げ、「SpO2モニターでの奇脈により診断に至った大量胸水の一例」について初めてとは思えない堂々たる発表を成し遂げてくれました。
(小川先生)わかりやすい発表だったので、たくさんの先生が興味を持って質問してくれましたね!
医局員達の発表:
柏木先生は得意分野である感染症の知識を活かして「鶏の内臓の生食によりランブル鞭毛虫症と赤痢アメーバ腸炎に罹患したと考えられた一例」についてポスター発表してくれました。
(柏木先生)朝、病棟の患者さんをみてから東京から駆けつけてくれました!西日の射す中での発表の姿です。
山田先生は多忙な日常臨床の合間に着々と準備を進め、なんと今大会で「Cheyne-Stokes呼吸が診断のきっかけとなった脳梗塞の一例」と「胸部 X 線でDouble contourとNiveauを呈した食道裂孔ヘルニアの一例」の2演題を口演で発表してくれました。本人曰く学会発表は苦手とのことですが、苦手だとは微塵も感じさせない、彼の強みである臨床的センスの光る堂々の発表と質疑応答でした!
(山田先生)1学会で2演題発表の大活躍です。
鈴木先生も超多忙な臨床・研究の合間を縫って学会に駆けつけ、教訓に富んだ貴重な「頸髄損傷と下顎打撲と誤診された破傷風の一例」について、診断エラーの視点から素晴らしい口演での発表をやり遂げてくれました!なんとその後は佐賀からトンボ帰りでした。お疲れ様でした!
(鈴木先生)神妙な面持ちで発表の後は佐賀ラーメンを平らげてとんぼ返りです。
大学院生でありながら、既に研究に関して当科の大黒柱になりつつある小松先生も学会に駆けつけてくれ、大変貴重な「カテーテル塞栓術により治療した感染性肺動脈瘤の一例」についてエレガントに発表してくれました。
(小松先生)妬ましいほどにスーツ姿がカッコよく決まっています。
レジデントの兄貴分である古谷先生には私が発表した最新の疫学研究である「右半結腸憩室炎と急性虫垂炎の鑑別」に関する論文(https://www.wjgnet.com/2307-8960/full/v7/i12/1393.htm)の内容について、発表してもらいました。ありがとうございました!
今回の学会では私自身が演者や座長を務める演題が多すぎて申し訳ないことに研修医やレジデントの発表を応援しに行くことがほとんどできませんでした。そんな中、瓜田教授が学生の林君はもちろんのこと、全ての研修医・レジデントのもとに足を運び、応援と写真撮影をしてくれました!これほど後輩を思ってくれる教授は他にはいないと思います。
学生発表の林君とそれを見守る瓜田教授の背中。一番好きな写真です。
そして、これほど多くの医局員がはるばる佐賀の地まで参加できたのも、他の医局員が外来・病棟を守ってくれたからです。ありがとうございました!
次は来年2月の博多で記念すべき第20回大会です!みんなで行きましょう!
文責:佐々木 陽典
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臨床医学7の講義で、佐々木陽典先生が総合診療医学の講義を9コマ熱く話してくれました。
縦割りの旧カリキュラムでは、総合診療に関する講義は極めて少なかったのですが、2016カリキュラムでは臨床医学7を担当することになり、担当講義が大幅に増えました。
総合診療科では佐々木陽典先生が総合診療、貴島祥先生が癌診療、宮﨑先生、前田先生が感染症・感染管理について講義をしてくれます。また、OBの先生が地域医療、僻地医療について話してくれました。
本日は臨床医学7の肝である総合診療医学9コマを担当してくれた佐々木陽典先生の最終回でした。
佐々木先生は大学病院における総合診療、そして日常診療における総合診療の意義を、研修医時代の体験をもとに熱く話してくれました。
沖縄中部病院でトレーニングを受けた佐々木先生のプレゼンはとても解りやすく、学生から講義に指名されることが多く、見習うべきことがたくさんありました。
大学病院は「良き臨床医」だけではなく、「良きリーダー」を育てなければなりません。この講義を聴いていた4年生から、多くのリーダーが育つことを願っております。
佐々木先生、お疲れ様でした。
文責 瓜田純久
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医学部4年の臨床医学7において、中嶋均先生(客員教授)、中田正幸先生(客員講師)が熱い講義を行ってくれました
7月22日(月)に医学部4年の臨床医学7:地域医療の講義に、中嶋均先生(客員教授)、中田正幸先生(客員講師)がお越し下さり、熱い講義を行ってくれました。
日本語、英語だけではなく、ドイツ語にも堪能な中嶋均先生は、昨年3月まで本学総合診療科の教授としてご活躍でした。今回の講義のテーマはなんと「漢字」でした。「嘔気(おうき)」を「おうけ」と読む学生が多いことは、皆さん知ってますか?14年ぶりに大学に戻った私は、大変驚きました。学習するツールが増えた現在の医学教育において、漢字が盲点になっていることにショックを受けました。
中嶋先生からは大森病院だけで通用する医学用語なども紹介され、学生たちは目を丸くしていました。弘前大学を卒業し、都立駒込病院、アメリカ留学、青森県黒石市立病院など、多くの病院で診療してきた先生からの、熱いメッセージでした。中嶋先生、ありがとうございました。
3時限目は旧第一内科や埼玉県立がんセンターで肺がん治療を精力的に行ってきた中田正幸先生が、聴診について講義をしてくれました。
昭和57年に本学を卒業された中田先生は、埼玉県立がんセンターで学び、大森病院に戻られてからは、胸部単純写真1枚で30分もお話しされる熱血指導医でした。今回は聴診所見について、図解とジェスチャーを巧みに用いて、とてもわかりやすく解説してくれました。
この黒板の図は永久保存版です!学生たちも熱心に聞いていました。
中嶋先生、中田先生、熱い講義をありがとうございました。学生の記憶に残る講義になったことと思います。来年も何卒よろしくお願い申し上げます。
文責 瓜田純久
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