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6月4日(火) 第8回大田区総合診療研究会を開催し、認知症について、地域の先生方と白熱した討論が行われました。

8回目を数える大田区総合診療研究会を6月4日(火) 臨床講堂で開催し、大田区3医師会の会長、元会長の先生など、多くの皆様に参加していただきました。

 毎回、大田区総合診療研究会のテーマは医師会の学術担当の先生に決めていただき、テーマに合った症例を東邦大学総合診療科の症例から選択してプレゼンテーションをする方式で開催しています。

 今回いただいたテーマは「認知症」でした。総合診療科を受診した症例で、認知症と極めて似ている症状で来院したものの、意外な診断に至った2症例を佐々木陽典先生がプレゼンしました。

司会は大森医師会の荻原先生です。いつもの明快な語り口で研究会は進行していきました。

佐々木先生のプレゼンが終わると、討論者として、柏木克仁先生、小松史哉先生、竹内泰三先生が登壇。

それぞれが佐々木先生のプレゼンに批評を加え、持論を述べました。初参加の竹内先生は堂々とした語り口で、大学病院は恵まれた環境での診療であることを述べ、認知症診療の難しさ、地域の先生方にお世話になっている疾患であることを話してくれました。

柏木先生は認知症の鑑別として、梅毒の重要性を熱く語り、次回の大田区総合診療研究会のテーマは「梅毒」に決定しました。

いつも冷静な小松先生は、てんかんを鑑別疾患に挙げ、場内を唸らせていました。

 フロアからも多くの先生が質問に立ってくれました。そのなかで、蒲田医師会の熊谷先生は認知症専門医であり、多くの示唆に富む発言をいただきました。認知症診療は医師の多い東京でも、意外に専門診療科が少ないこと、また専門であるはずの診療科でも、認知症診療に力が入らない医療機関も少なくないこと、多くの先生が共有している現状を発言していただき、会場での議論は盛り上がりました。

熊谷先生、本当にありがとうございます。

蒲田医師会の南雲先生、豊富な症例、失敗談を交え、会場の雰囲気を和ませてくれました。

最後は大森医師会長の荒井先生が、区南部での認知症診療の問題点を教えてくださり、閉会となりました。

 懇親会にも多くの先生が参加してくださいました。新旧の医師会長が揃う豪華な懇親会でした。認知症を肴に酒が進み、22:00に閉会となりました。

 ご参加いただいた先生方、日常診療を終え、お疲れのところ、誠にありがとうございました。顔が見える地域連携は数多くありますが、心が通う地域連携はそれほどありません。今後ともご指導頂きたく、お願い申し上げます。

 佐々木先生、柏木先生、小松先生、竹内先生、お疲れ様でした。次回は「梅毒」で頑張りましょう!

            文責 瓜田純久

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臨床医学7で本学先輩の定本貴明先生(昭和55年卒)、吉田直哉先生(昭和56年卒)が医学部4年生に地域医療に関して講義し、多くの学生が参加してくれました。

 6月3日(月)午後Ⅳ時限の講義では埼玉県で開業されている吉田直哉先生、Ⅴ時限では定本貴明先生に地域医療についての講義を行っていただきました。

定本先生は旧第2内科の出身で、多くの関連病院の医長、内科部長を歴任され、イギリス留学などを経て神奈川県中郡二宮町に開業されました。第2内科では肝臓腹腔鏡のスペシャリストとして活躍され、当時第1内科に在籍していた瓜田にも、診療科を越えて腹腔鏡の指導をしてくださいました。現在の縦割りの診療科構成では考えられないような協力関係で、大変お世話になりました。

ハードな地域医療の現状と、地域ニーズに応える柔軟さと社会的責任をお話してくださいました。

埼玉県入間郡三芳町で開業している吉田直哉先生は、認知症やフレイルなど、高齢者が直面する問題について、地域における医療機関の役割と対応について講義をしていただきました。消化器内科とくに肝臓内科医として活躍された吉田先生ですが、地区医師会長も務められ、地域に根ざした医療の重要性を楽しく伝えてくださいました。

 臨床医学7は、M3までの系統講義で学んだ知識を背景として、生体各臓器が共有する免疫系、内分泌系、神経系、生化学的システムなどの理解を深めて、臨床推論力を高め、日常診療で遭遇する症候すべての対応を身につけ、特殊な治療以外はすべて完結できる能力を目指します。アルゴリズムやガイドラインでは対応できない診断困難例に対しても、決して投げ出さず、臨床推論を粘り強く展開し、問題解決するスキルと責任感のある医師の養成を目指します。同時に、地域医療のニーズに柔軟に対応するスキル、そして心の余裕が求められます。地域で活躍する先輩の講義はとても心温まるものでした。学生の記憶に残る講義であり、医師を志したマインドを思い出させる内容でした。

 定本先生、吉田先生、診療を休んで来ていただき、誠にありがとうございました。来年も是非お願いします。

                    文責 瓜田純久

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第92回日本産業衛生学会で講演させていただきました。

2019年5月22日(水)~25日(土)、名古屋国際会議場にて開催された第92回日本産業衛生学会のランチョンセミナーで講演させていただきました。

機能性食品として注目されるヨーグルトですが、上部消化管に対する効果を持ったものは極めて少ないのが現状です。その中で、BF-1はヘリコバクターにも抗菌作用があり、同時に消化管運動を改善し、腹部症状を改善すること、そしてストレスを減じる作用があることを報告しました。東京に戻ってから14年、ヤクルトさんとの共同研究です。満員の会場はとても熱気に溢れていました。

講演後は、座長を担当していただいた順天堂大学の谷川先生とひつまぶしの店へ!名古屋めしを堪能しました。

 その後は一路、松本へ。

松本クラフトフェアに参加し、陶器を購入。その後は、一度行きたかった近代教育発祥の開智学校を訪問しました。

1876年に松本市街地を流れる女鳥羽川沿いに建てられ、小学校校舎として 90 年近く使用された後、1963年に新校舎建築に伴い役目を終えました。文明開化の進展した当時、外国からの西洋建築受容の様子を示す擬洋風建築を代表するとともに、近代教育の黎明を象徴する学校建築として評価されています。一市一校制度の時期には、8000名を超える児童が学んでいたと記載されています。

 開智学校を卒業し、文部次官も務めた澤柳政太郎氏が卒業生として紹介されていました。成城学園の学祖である澤柳は、大正2年に

「今日の教育は大人が大人の考えで児童に要求する嫌いが極めて多すぎると存じます。」

と述べてます。また、

「今日の学生は元気なるべき場所に元気ならずして、従順なるべき場所に帰ってわがままを主張する傾きがある。」

「真面目なる事に対しては知らざるがごとくし、正当の要求も道理のある議論もなさず、かえってつまらぬことに関しては、あるいはやかましくいい、あるいは臆面もなく要求する。」

「現代の学生は相集まっては衆力を頼んで多少の元気を示すけれども、単独には実に育児の内容に見える。」

と令和の時代と重なって見えてしまいます。

 明日からの医学教育に、新たな気持ちで取り組む元気を開智学校からいただきました。学都 松本!とても有意義な時間となりました。ありがとうございます。

                                        文責 瓜田純久

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令和第1号となる石井先生の学位授与式が執り行われました!

 5月30日に、当科で助教として医局の中心的役割を果たし、獨協医科大学埼玉医療センター総合診療科へ講師として栄転された石井孝政先生の学位授与式が東邦大学医学部で執り行われました。

 学位論文は日本感染症学会の公式英文雑誌であるJournal of Infection and Chemotherapyに掲載された伝染性単核球症に関する論文“Clinical differentiation of infectious mononucleosis that is caused by Epstein-Barr virus or cytomegalovirus: A single-center case-control study in Japan”です。

https://www.jiac-j.com/article/S1341-321X(19)30031-5/pdf

 石井先生は平成16年に金沢医科大学を卒業後、東邦大学医学部付属大森病院で卒後初期・後期臨床研修を修め、平成20年には当科レジデントを経て東海大学医学部付属病院循環器内科等で5年半に渡って循環器領域で研鑽を積み、平成26年に当科に助教として戻って来てくださいました。

 戻られてからは、東海大学で得た知識・経験を踏まえ、「循環器疾患の診療ができる急性期に強い総合医」として、時には、「鬼軍曹」のごとく厳しく熱く若手の指導にあたり、臨床・教育・研究をリードしてくれました。

 これらの功績や臨床・教育に対する姿勢が高く評価され、5月から獨協医科大学埼玉医療センター総合診療科へ講師として栄転され、現在は新天地でご活躍です。

本学としては令和第1号の学位とのことで、めでたい限りです!

石井先生、おめでとうございました!

緊張の面持ちで高松学長とツーショット!

文責:佐々木 陽典

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6月4日に大森病院で第8回大田区総合診療研究会が開催されます。

 大森/蒲田/田園調布医師会と当科との恒例の交流の場となっている大田区総合診療研究会が下記の日程・内容で開催されます。

 今回は「認知症診断のPitfall」と題して、印象的だった症例2症例を発表させていただきたいと思います。

 この会では、毎年、地元医師会の経験豊富な先生方から鋭いご指摘をいただき、活発な議論が行われ、私たち医局員も大変勉強になっています。情報交換会で開業医の先生方ならではのご苦労などを直接お話いただけることも貴重な機会だと思います。

 ご参加希望の方は是非お問い合わせください。

文責:佐々木

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