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第160回東邦医学会例会を総合診療科が担当しました。

6月16日(木)に総合診療科が担当した第160回東邦医学会例会が開催され、盛況裏に終えることができました。各診療科が持ち回りで担当する東邦医学会ですが、第160回2日目を担当しました。17:00に臨床講堂で開始された例会のオープニングは、本学1977年卒業で岡山県早島町から遠路お出でいただいた木村医院 院長木村 丹先生による特別講演でした。

木村先生は岡山大学医学部でも医学史の講義を担当されており、歴史に名を残した7医人について、豊富な資料を背景にわかりやすい解説を行ってくださいました。北里柴三郎、宇田川玄信、コロトコフ、フレミング、ジェンナー、シーボルト、アスクレピオスを取り上げ、古いドイツ語資料を使って、多くの画像とともに医学史の面白さを再確認させていただきました。

当日は多くの学生も参加してくれました。学生からすぐにメールをいただきました。

「昨日は、東邦医学会にお誘い頂きありがとうございました。普段の授業では学ぶ事が少ないお話を聞かせて頂き、大変貴重な時間となりました。」

司会は東邦大学学祖の孫に当たる額田均教授が買って出てくださいました。今回の特別講演は岡山にルーツを持つ額田先生に木村先生を推薦していただいたことから実現しました。

木村先生は当日に岡山から新幹線で上京され、翌日の診療のため、講演終了後に慌ただしく帰岡されました。

最後は多数参加してくれた学生たちと記念にパチリ。木村先生、額田先生、ご多忙中東邦医学会にお力添えいただき、誠にありがとうございました。改めて現在の近代医療が多くの偉人(医人)の汗に支えられて来たことを痛感しました。学生にとっても大きな財産となったことと思います。日本医史学会にも参加してみます。別の学会でも医学史の講演をよろしくお願いします。

           文責 瓜田純久

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鈴木健志先生が地域医療学の講義に長岡から来てくれました。

6月4日(土)に行われた地域医療学の講義に、長岡赤十字病院に出向している鈴木健志先生が来てくれました。新潟枠、千葉枠各5名を本学では入試で設定しておりますが、選択科目「地域医療学1」は一般枠から選択してくれた5名を合わせて、15名が受講してくれました。

アイスブレークの後は地域医療体制の問題点について新潟県の先生方と考えていきました。具体的な医療場面を設定し、斬新なアイディアが多く出されました。救急外来、総合診療科の意義など、次から次へと話題が湧き上がり、新潟県の患者さんに聞かせてあげたいような温かい医療構想が提案されていました。

新潟県から地域医療支援センターの先生3名も参加していただき、グループワークを中心に行われ、和気あいあいとした雰囲気で進行して行きました。

鈴木先生は現役ホスピタリストとして、新潟の特殊性、故田中角栄首相の功罪など、新潟愛が溢れるお話で盛り上げていました。

地域枠の学生さんは、みな意識が高く、真剣な「しゃべり場」となりました。

最後の発表で「新潟を知りたい」が結語であり、鈴木先生も大満足でした。

鈴木先生、疲れ様でした。新潟の学生実習もよろしくお願いします。

           文責 瓜田純久

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研究公正推進セミナーで講演させていただきました。

 年度末、医学部で開催された6回に及ぶ研究公正推進セミナーで講演させていただきました。病院病理学 渋谷教授が司会の労を執ってくださいました。

 医学部倫理教育の一環として開催が決定した昨年11月に渋谷教授からお話があり、何を話そうかと考えておりました。臨床倫理、医療安全については院長室は連日遭遇する問題ですが、研究倫理についてのセミナーにおいては、何を話すべきか大いに迷いました。

日常的に耳にする「忙しくて研究する時間はない!」という臨床医に対してメッセージを発するべく、働き方改革への対応に追われる現状に合わせて、「勤勉革命」についてお話させていただきました。16世紀の欧州では余暇の多さを厳しく批判した宗教改革が進み、労働時間は年間3,700時間に及ぶ国もあり、産業革命の成果を実社会へと速やかに還元する重要な役割を果たしてきた歴史があります。

ヤン・ド・フリースの文献は読み応えたありました。年間平均労働時間が3,700時間に達した国もあり、労働と生活が一体となっていた当時の社会情勢が伺われました。

 本来、やりがいのある仕事として行う研究活動に「労働」としての感覚が侵入すると、研究不正の罠に陥りかねません。まとめはカミュの「形而上学的反抗」から、アカデミアにおける臨床医の労働への向き合い方についてじっくり考えることで、Decent studyを実践したいと大きな目標を設定して終了しました。

 参加していただいた先生方、また貴重な機会をいただきました渋谷教授に感謝申し上げます。

                      文責 瓜田純久

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日本病院合診療医学会英語雑誌に共著した3報の症例報告が掲載されました。

日本病院合診療医学会の英語雑誌Journal of Hospital General Medicineに血液内科長瀬先生と共著させていただいた症例報告2報と口腔外科の先生方と共著させていただいた歯科治療による縦隔気腫の症例報告1報が掲載されました。

寒冷凝集素症に関する症例報告は私自身が診断に難渋し、長瀬先生に相談したところ、あっという間に診断に至った症例です。専門医の素晴らしさと同時に診断医としての私自身の未熟さを痛感した症例であり、長瀬先生からご指導いただき、総合診療医への教訓となる症例報告を目指して共著させていただきました。

 舌下免疫療法による二次性好酸球増多症候群の症例報告も貴重で示唆に富む症例を報告できてよかったと安堵しております。

 歯科治療に伴う縦隔気腫の症例報告では執筆の段階で歯科麻酔によるアナフィラキシーショックとの鑑別が重要等の学びもあり、印象的で意義のある画像論文に仕上げることができたと思います。

私自身が症例報告に深く関わるのは久しぶりでしたが、昨年参加させていただいた日本病院総合診療医学会や日本腎臓病薬物療法学会での症例報告セッションに背中を押されて執筆(共著)に至りました。やはり症例報告の執筆はとても楽しく、臨床医としての醍醐味ではないかと改めて実感致しました。

沖縄時代の恩師に「症例報告が書けるということは臨床医として第一線に立ち続けていられていることの証です。」と励ましてもらったことを思い出し、とても、ありがたい気持ちです。

これからも執筆を続けていきたいと思います。ご指導・ご共著いただいた先生方に感謝申し上げます。

文責:佐々木 陽典

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今週末に「教えて!チョイスドクター 患者力アップ講座」が再放送されます。

今週土曜日(4月2日)午後8:00から「教えて!チョイスドクター 患者力アップ講座」が再放送されますので再度の告知です。

この番組は「患者力」という視点から

  1. 病院はどうやって選ぶ?
  2. 医師とうまく話すには?
  3. 医療情報はどうやって探す?

という3つのテーマで番組が構成されたもので、私は「病院はどうやって選ぶ?」の部分で、「総合診療科」について紹介していただき、臓器別専門科で診断がつかず、患者さんが総合診療科を自ら選択して受診してくださり、結果として診断に至った症例の紹介を通じて、

  • 医学の進歩に伴い知識量が増え、専門家がすべての領域をカバーすることができなくなってきた現状を踏まえ、総合診療医がより幅広い可能性を考えて診断を行い、専門医と協力して治療に関わったり、患者さんと専門医の橋渡しを担うようになってきている
  • 総合診療医の役割は働く場所やニーズによって様々であり、難しい病気の診断だけでなく、ありふれた病気の診療や、患者さんを体・病気だけでなく、心理的・社会的背景や家族の問題、介護まで含めて、幅広く人間として診療する役割を担っている(未熟な私にはできていないことばかりですが…)
  • 「症状の原因がわからない時」、「どの診療科を受診したらいいかわからない時」等には総合診療科の受診を考えてほしい
  • かかりつけ医の先生も総合診療科医としての役割を担っており、専門医と協働しているので、活用していただきたい

といったお話をさせていただきました。

スタジオで、東京大学大学院医学系研究科医療コミュニケーション学分野准教授の奥原剛先生から「社会的証明の効果」、「進化的最適環境」等、進化心理学、社会心理学、行動経済学等に基づく情報との付き合い方等について、とても興味深いお話を伺えたことは今でも貴重な財産です。

皆様、ぜひご覧ください!

https://www.nhk.jp/p/kenko-choice/ts/7JKJ2P6JVQ/

文責:佐々木 陽典

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