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2023年
東邦大学は令和4年から千葉大学と共同でポストコロナ時代の医療人材養成拠点形成事業として地域志向型医療人材養成プログラム(c-come:https://www.m.chiba-u.ac.jp/dept/c-come/)を行っております。
その事業の一部として、様々なオンデマンド動画コンテンツを作成して順次公開しております。
https://www.m.chiba-u.ac.jp/dept/c-come/ondemand/
症候学、診断学(診断推論・診断エラー)、問診や診察などの基本的技能から様々な症候(しびれ、めまい、腰痛、せん妄等)、疾患(肺炎、COPD等)に関する10分以内のコンパクトでわかりやすい動画が揃っております。学年・経験年数に応じてレベル分けされておりますので、ご興味に応じてぜひご活用ください!
文責:佐々木 陽典
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本学は帝国女子医専として1925年に誕生し、まもなく百周年を迎えます。学祖額田豊先生は医育を大学教育だけに統一すると、気位ばかり高い医師が誕生し、農村・漁村・山間部では医師が不足する結果になると論じたと、「医学教育の歴史」(坂井建雄 編:法政大学出版局)に記載されています。日本の文化・歴史は儒教に大きく影響を受けていますが、儒教の規範的なモデルは家族・親族であり、とりわけ父への義務は重視されています。すなわち父系制が優先されていましたが、母系制の名残を探すことができます。宗族の同一性の中核となる「姓」という文字には「女」へんに「生」であり、母系制の痕跡が示唆されます。太古の時代には「母の時代」があったのかもしれません。
父の権威は祖先の血統に基づいており、父の最期を見送る気持ちは、まさに「父が帰る」のを見送る場面が重なります。一方、母は身体的接触が多かったことから、母の権威は直接性に基づくと思われ、見送る時の喪失感は父と異なることは否めません。最も近い存在から時空の彼方の「母の時代」へと向かっているのかもしれません。仏壇に毎日ごはんを供えて読経し、写経を日課とした92歳の母でしたが、11月27日に見送ることとなりました。33歳から青森で瓜田医院を開業していた小医が47歳で大学に戻る決心をしたある夜、意を決して母の部屋を訪れました。畳に手をついて「大学に戻りたい」と言って頭を下げたとき、「最期の時にいろいろ大変だったけど楽しかったなあ、と思える選択をすればいい」と背を向けながら言ってくれました。母の小さな背中に手を合わせて部屋を出たことが、昨日のように思い出されます。定年後、またともに暮らすことを楽しみにしていましたが、それは叶わぬ夢となりました。
文字に書いてあることを忠実に実施すればよいという風潮は医療現場でもしばしば見られ、「手段の目的化」として、考えない医療の代表ともいえます。「文字の背後にあること、文字にできないことを汲み取る」のは芸術や伝統文化では至極当然の姿勢ですが、医学では受け入れられない場面に遭遇します。痛み、病気、死も客体化しようとする考えが自然科学的な装いを凝らして現れることがある高度先進医療においては、自然科学による解釈に独占された状況と言えるのかもしれません。生命現象はロゴス(理性)で取り出すことができない場合も少なくないと感じておられる先生は意外に多いように思えます。文字に表すことができないピュシス(自然)を受け入れて対応することを忘れることがないようにと、母の書いた写経に囲まれた瓜田家の壁を眺めながら、母の「眼差し」を感じております。母の最後の写経(般若心経・訳)を紹介させていただきます。
花が咲くように 雪が舞うように
月が照るように あなたといたい
鳥が飛ぶように 風が吹くように
海が歌うように あなたといたい
広い宇宙の中で 長い時間の中で
あなたと出会えたこと
きっときっと宝物
星があるように 山があるように
空があるように あなたといたい
母の診療を担当していただいた小松史哉先生、繁田知之先生、そして研修医の増田陽夏先生、武藤杏奈先生、誠にありがとうございました。また、最後まで温かい看護を提供していただいた病棟スタッフにも、この場を借りて御礼申し上げます。
文責 瓜田純久
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11月9日(木)に日本プレスセンターの9階の日本記者クラブ会場で日本テレビの報道局解説委員の高田和男塾長が中心となって様々な時事問題を議論する『高田塾』で講演する機会をいただきました。
6月の日本医療マネージメント学会での教育講演終了後、会場にいらした高田塾長から、「高田塾」での講演を依頼されました。多くの国会議員の方々も数多く講演してきた伝統ある高田塾です。理事長先生のお力で大学から30名以上の関係者が参加してくださいました。
医師人生に大きく関わった文献を紹介しながら、研究の流れを紹介させていただきました。
分業が進む現代の医学ですが、臨床医の本当の役割についてもお話させていただきました。
非侵襲的な呼気試験と出会ったがことが開業医時代の研究を支えてくれました。
動物実験は大学復帰の大きなモチベーションとなりました。学生時代からお世話になった今井常彦先生にご指導いただき、多数の実験を進めることができました。
大学復帰のもう一つのモチベーションとなったのは、教育でした。複雑系科学は開業医時代に出会った本から芋つる式に読み進めた文献をもとに、医学知識がなくても病態を簡単な数式や演算で説明する方法をまとめていました。その内容を学生に伝えるには、大学に復帰しなくては叶いませんでした。この内容は「数理の翼」の分科会で講演する機会もいただきました。
働き方改革ではデジタル化すれば仕事が少なくなるように喧伝されていますが、実は逆に仕事が増えている現状についても説明させていただきました。
最後に臨床哲学と臨床医学の接点について述べて、終了となりました。医学の講演と異なり、完全に「独学の世界」であった臨床哲学、複雑系科学の講演はとても緊張しました。それでも講演が始まると、これまで話したくても話す機会のなかった内容でしたので、只々高田塾長に感謝しながら、思いの丈を吐き出す講演となりました。
参加いただいた皆様、遅い時間までお付き合い頂き、誠にありがとうございました。
文責 瓜田純久
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10月14日・15日の2日間に渡り、医学部と看護学部合同で開催された東邦大学大森祭において、「19番目のカルテ:総合診療」と題して公開講義をさせていただく機会をいただきました。
9月に医学教養6で講義を行なってくれた甲藤先生から教えていただいた「19番目のカルテ」です。この講義が決定してから、慌てて古本屋さんから原書?を購入しましたが、1巻を読んだだけで積読状態となっています💦
これまで、多くの診療科で原因不明とされて当科に紹介された患者さんの中から、印象に残る症例を中心に講義を進めていきました。

医学の発展のためとして、大事なことと知りつつ、敢えて見ないふりをしてきた領域が確かに存在します。
多くの情報から普遍的法則を探索する近代医学ですが、臨床現場は個別的命題から演繹的に論理を展開していくことが求められます。標準的治療で改善しないときに、初めて臨床医の本領が発揮されます。

演繹的思考には、基礎医学だけではなく、忘れがちな物理化学的な思考回路の動員も大きな助けとなります。
高校生のような単純な思考回路に戻って、論理を展開する症例についても紹介しました。
レヴィ・ストロースは「野生の思考」において、普遍的な認知的テンプレートから出来事を説明する概念的思考を批判し、感覚から切り離されない具体的なもの(動植物)を使って考える「具体の科学」を挙げて、「認識の二様式」の並立の重要性を述べています。総合診療にとって、極めて示唆に富む主張です。
「具体の科学」が解決してくれる場合、魔法が解けたような感覚を訴える患者さんも少なくありません。
時間の限られた医療現場では、思考回路を柔軟に展開する余裕がなく、「文字を追いかける」言語活動の道具化が懸念される場面に遭遇します。

「臨床」とは何か、改めて考えさせられることは、医師ならば誰でも少なくないと思います。
多くの方々が日曜日の午後という時間に参加して下さいました。「19番目のカルテ」は医学部を目指して受験勉強していた頃の想いを形にした講義でした。貴重な機会を頂いた大森祭実行委員の皆様、ありがとうございました。
文責 瓜田純久
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医学教養6「複雑系科学」を担当して5年。今年が最後の講義になります。臨床医が複雑系科学の講義をすることに、基礎医学の先生に何となく後ろめたさを感じながらの5年でした。
15コマの講義の最後2コマは、試験と再試験の時間でしたが、試験はやめました。それより、大学の将来を担う研修医に講義を経験してもらうことにしました。
9月6日は東京医科大学八王子医療センターの初期研修医 甲藤先生です。
甲藤先生は昨年に続き、2回目です。今回は「19番目のカルテ」を教えてくれました。
来年から総合診療医として活躍する甲藤先生、その意気込みを感じる講義でした。昨年も期せずして学生から拍手が湧きましたが、今回も拍手喝采でした。質問は途切れず、講義は大きく延長してしまいました。大森学園祭のモデル講義のタイトルは「19番目のカルテ」にしました。甲藤先生、ありがとうございました。
翌週、13日は大森病院初期研修医3名の熱い講義です。総合診療を4ヶ月選択してくれた3名は学生への想いの詰まった講義をしてくれました。
トップバッターは森先生。川崎医大から大森病院に来てくれました。妹さんが手術室の看護師さんだと初めて知りました。「しくじり先生」だと話し、学生さんのハートを鷲掴みにしていました。
講義後の質問も森先生にたくさんいただきました。
2番手は高野先生です。
総論から各論へ、絶妙の流れで講義が展開されました。講義の最後には、学生へ大きなエールを送ってくれました。
最後は金先生です。歴史、哲学が好きだと話す金先生の講義、学生は静まり返って聞いてくれました。
次年度は大森病院を希望する学生さんが、過去最高を記録しています。今回講義をしていただいた先輩の背中をしっかり見てくれていると痛感し、嬉しく思いました。学生さん、先輩達はすごいですよ。
学生の心に響く講義をありがとうございました。
文責 瓜田純久
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以前にNHK Eテレで放送された腓返りに関する「チョイス@病気になった時」に出演させていただ
いたご縁で、9月19日 20:30-20:45にNHK Eテレで放送予定の健康情報番組「きょうの健康 シリ
ーズ過程の医学 足がつる」に出演させていただきます。
https://www.nhk.jp/p/kyonokenko/ts/83KL2X1J32/episode/te/LGNZV7XPNN/
15分と短時間の番組ですので、ご興味のある方はご笑覧いただけると幸いです(テレビで見るとさ
らに太って見えるのでないかと心配しております…)。
番組の内容についてご興味のある方は健康情報雑誌「きょうの健康 9月号(NHK出版)」をご覧くだ
さい。
https://www.nhk-book.co.jp/detail/000016491092023.html
文責:佐々木 陽典
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8月26日(土)27日(日)の2日間、第27回日本病院総合診療医学会が日本医科大学 橘桜会館・教育棟にて開催され、多くの参加者が千駄木に集結しました。日本医科大学医学部長 安武正弘教授が会長を務め、コロナ感染第9波の影響を考慮して、ハイブリッドでの開催となりました。
前日の理事会懇親会は上野の由緒ある韻松亭で開催されました。歴史ある日本医科大学と同様に重厚な作りの日本料理で、大広間の柱や梁を見て、思わず刀傷を探してしまいました。
学会初日の第一会場では、JUGLERセッション「症例検討から学ぶ診断推論戦略」で佐々木先生が登場しました。獨協医大の志水教授とともに、臨床推論を進め、ツツガムシに辿り着くまでの多様な思考回路が展開されました。
その時間、第4会場では小松先生が神経セッションの座長を担当しました。小松先生はNHKアナウンサーのような落ち着いた話し方で、発表する演者のよさを引き出してくれました。
午後は若手医師と病院総合診療医像・専門医制度について議論するシンポジウムが組まれ、佐々木先生が参加し、熱い議論が展開されました。
会場となった日本医大は救急救命センターが有名ですが、当日も救急車が横付けにされ、患者さんが搬送されていました。
二日目は「Society 5.0時代における総合診療医育成のGood Practice 」に三たび佐々木先生が登場。このセッションでは大学医学部教育から教養科目が大きく削減され、臨床実習が前倒しされている現状の問題点が討論されました。順天堂大学の高橋先生が哲学の古典である「トロッコ問題」を取り上げて発言され、千葉大学の鋪野先生から、今後の医学教育には「医学と哲学」という領域が登場することが示されました。日本の大学では人文系学部が大きく削減され、明日役立つ実学に偏在してきた歴史があります。我々臨床医が人文系まで広く学び、学生と議論することができることが求められている時代となりつつあるようです。
最後のセッションでは「若手医師と臨床研究、論文執筆などのアカデミック活動について議論するシンポジウムー臨床研究の未来を探る」が開催され、佐々木先生がJUGLERメンバーと次世代の若手医師と夢を語ってくれました。
会場となった日本医科大学橘桜会館には大学の歴史資料が数多く展示されていました。済生学舎から日本医科大学、東京女子医科大学、東京医科大学が分かれていった変遷は圧巻でした。
卒業生として野口英世が紹介され、制服も展示されていました。
また、同所は夏目漱石旧居跡でもあり、様々な歴史に思いを馳せる機会となりました。
それにしてもChat GPTを使った臨床推論のスピードと情報量には度肝を抜かれました。現病歴を英語で入れると10秒足らずで鑑別診断や治療法などが提示され、日本語変換をクリックすると、数秒で日本語になりました。AIを利用した診断は医師だけではなく、患者さん自身も十分活用できるクオリティです。患者さん自身がAIで診断し、薬局に薬を買いに行く時代になるのでしょうか?
95年前にケインズが20世紀末までに英国・米国ではテクノロジーの進歩により、週15時間労働が達成されると言っておりましたが、デジタル化は情報のアウトプットを指数関数的に増加させ、それを目視で確認するという膨大なアナログ作業を生み出してしまいました。AIの登場により、この傾向がさらに加速していきます。AIを使った診断治療という作業に習熟する一方、思考の空洞化を懸念しているのは私だけでしょうか?
佐々木先生、小松先生、週末返上で大変お疲れ様でした。次回は博多での開催になります。
文責 瓜田純久
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7月15日(土)にJMECC (Japanese Medical Emergency Care Course、日本内科学会認定内科救急・ICLS講習会)を開催しました。
藤沢市民病院院長 西川正憲先生がディレクターとして計画いただき、総合診療科の佐々木先生が秘書の小林さん、事務方OB平田さんと準備を進めてくれました。医学部シミュレーション・ラボでは早朝から小気味よい声が聞こえていました。
前日には1日かけてシミュレーターを倉庫から搬入し、研修に必要な機器を準備し、そして当日は早朝7時前から設営を開始しました。
西川先生のプレゼンから始まりました。出足の遅かった受講者たちも、徐々にアクチュアリティを回復していきました。
自治医科大学さいたま医療センターの長島教授もインストラクターとして参加してくださいました。第1回から、毎回ご指導いただき、ありがとうございます。
今回のインストラクターはビッグネームが揃っています。同愛記念病院総合診療科の池田先生が参加してくれました。
ディレクター経験の豊富な池田先生ですが、今回インストラクターとして力を貸してくれました。
佐々木先生は前日の設営から早朝の準備まで、八面六臂の活躍でした。当日はやや引き締まった身体で、エネルギッシュに指導しておりました。後片付けまで本当にお疲れ様でした。
佐倉病院循環器内科から美甘先生がブース長、戸谷先生がインストラクターとして参加してくれました。戸谷先生は初めての受講からインストラクターまで、最短時間で駆け上がってくれました。ありがとうございます。また、アシスタントインストラクターとして、野中先生も参加してくれました。
東京大学、東京医科大学、順天堂大学、東京医科大学、武蔵野赤十字病院からも、インストラクターが駆けつけてくれました。ありがとうございます。
また、当科で学位取得後に順天堂大学腫瘍内科に移籍した城戸先生も古巣のJMECCにやってきてくれました。
多くの方々の協力のもと、JMECCを無事終えることができました。受講生の皆さんお疲れ様でした。
準備に奔走してくれた小林さん、平田さん、本当にありがとうございました。これで18名のレジデントが内科専門医資格を獲得することができました。
次回は多くの内科学講座の先生方のご協力をいただきながら、12月に開催する予定です。ぜひご参加を!
文責 瓜田純久
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2023年6月24日(土) 横浜で開催されました第25回日本医療マネージメント学会学術総会で教育講演3を担当させていただきました。
2年前に菊名総合病院 村田升院長から依頼された講演では、「開業時代のことを話してください」という依頼でした。会長が横浜メディカルグループ菊名記念病院 山本登理事長であり、本学も大変お世話になっている先生でした。二つ返事で引き受けたものの、スライド作りは6月20日の病院の重要行事が終了してからとなりました。
当日のパシフィコ横浜は他の学会も開催されておりましたが、本学会が最大の会場を使用しており、多くの参加者で賑わっておりました。看護師さんが会員の半数を占める学会は、どの会場も熱気が溢れていました。
瓜田医院の紹介からスタートしました。この30年で人口が4千人以上減っていることがわかり、愕然としました。ふるさとの過疎化は理解していましたが、改めて数字を見ると、現実を突きつけられ、深く考え込んでしまいました。
最後は働き方改革における基本姿勢を紹介して終了となりました。講演後に多数の参加者と名刺交換する機会があり、初めて参加した学会は終了しました。
小原看護部長、森田医療安全担当看護副部長が座長を担当し、医療安全 藤田先生も発表されておりました。来年は十分時間をとって、ゆっくりと参加したいと思っています。ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございます。
文責 瓜田純久
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臨床一本槍だった私が2014年に東邦大学総合診療科に戻ってきてから、教授に手取り足取りご指導いただき、初めて行った呼気研究の結果をまとめた論文が国際的な学術雑誌であるMedical Science Monitorに掲載されました。
この論文は13C-プロピオン酸という人体には無害な物質を服用してもらった後に吐いた息を集めて分析することで、高額で痛みを伴う血液検査を行わずに、ビタミンB12欠乏症を簡便に診断できないかというテーマで行ってきた研究です。
痺れ、ふらつき、物忘れ等の症状で当科を受診され、臨床的にビタミンB12欠乏症が疑われた多くの患者さんに同意をいただき、1時間にわたって呼気採取にご協力いただきました。
本研究の結果としては、血清ビタミンB12値との強い相関は認められかったもののビタミンB12欠乏により生じる赤血球の大球性変化との関連や、ビタミンB12補充による補充前と比較した呼気検査結果の明らかな改善が認められました。
これらの結果から、1時間の呼気検査によって、患者さんに採血等の大きなご負担をかけずに呼気を用いてビタミンB12欠乏症を診断できる可能性が示されました。今回は、体内のビタミンB12量を正確に反映しているとは限らず、診断性能が疑問視されている血清ビタミンB12値との比較研究だったので、今後は血清メチルマロン酸のような正確な指標との比較により「息を吐けばビタミンB12欠乏症が調べられる」検査が作り出せるように研究を続けてゆきたいと思います。
ご指導いただいた先生方、ご協力いただいた皆様、誠にありがとうございました!
https://medscimonit.com/abstract/full/idArt/940238
文責:佐々木 陽典
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瓜田教授、今井客員教授のご指導の下、私が初めて行った動物を用いた研究の結果をまとめた論文が国際的な学術雑誌であるWorld Journal of Gastroenterologyに掲載されました。
アルコール依存症の患者さんはビタミンB12欠乏症である危険性が高いことが指摘されていますが、一方で適量の飲酒は健康に寄与するとも言われています。ビタミンB12欠乏症の診断法である13C-プロピオン酸呼気試験を長期間にわたって日本酒を摂取させたラットに行い、正常なラットとの結果を比べたところ、予想に反して、エタノールを長期間摂取したラットの方が小柄ながら肝機能は良好で、オスについてはプロピオン酸代謝が亢進していることが示されました。この原因としては、ラットはエタノール代謝能が高いので、エタノール摂取はラットにとって過剰とはならず、エタノールの摂取により腸内細菌叢の環境が変化し、腸内細菌が産生するプロピオン酸が増加した結果、プロピオン酸の代謝が亢進し、肝臓にも保護的に作用した可能性が考えられました。また、オスとメスでプロピオン代謝とエタノールのもたらす影響に差がみられたことも興味深い結果でした。このような内容についてまとめて論文として掲載していただきました。
ご指導いただいた瓜田・今井両先生と、休日の朝早くから実験を手伝ってくれた河越先生、そしてラットの飼育から実験の手配、実験のお手伝いまで全てに献身的に携わってくださった秘書の佐藤さんに心から感謝申し上げます。
https://www.wjgnet.com/1007-9327/full/v29/i21/3269.htm
文責:佐々木 陽典
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直前のご案内となってしまいましたが、6月15日(木) に当科の入局説明会をハイブリッド開催致します!
ご興味のある学生さん、若手医師の皆さんはぜひご参加ください!
参加申し込み(オンライン)・お問い合わせは下記または下記QRコードから:
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSddPgFnJOwFekquZFAMqMMkPy0GHcvfT4fozTXTPCmcjUnU4g/viewform
文責:佐々木 陽典

2月18-19日に宇都宮で開催予定の第26回日本病院総合診療医学会学術総会では教育講演をオンデマンドで2/18-3/31まで教育講演をオンライン配信の予定です。先日、オンデマンド配信予定の教育講演を収録いたしました。
学生時代に亀田総合病院を見学した際のカンファレンスで拝見して雷で打たれたような衝撃を受けて以来、憧れの存在であり、雑誌Hospitalistの監修でも大変お世話になった千葉西総合病院の八重樫牧人先生に「生活習慣病対策・がん早期発見」のご講演の座長を拝命し、緊張しながらの収録となりましたが、八重樫先生の軽妙なお話しぶりと気さくなお人柄もあり、日頃から聞きたについても質問させていただき、大変楽しく実り多い時間を過ごすことができました。
八重樫先生はMr. 総合内科、Mr. Japanese Hospitalistとも言える存在であり、長年に渡って(そして現在も!)日本の総合診療を牽引し続けていらっしゃる先生です。
「意味のある健診と意味のない健診」や「予防接種とその重要性」など、多岐にわたる内容について、明快な科学的根拠と豊富なデータを示しながら、一方で、その要点をわかりやすく、そして本邦の現状に即してご解説くださりました(Think globally, act locallyを実践されている八重樫先生の姿勢を感じさせます)。
患者さん向けの予防医療に関するパンフレットもご紹介いただき、大変勉強になりました。
医療関係の方はぜひ一度ご視聴ください!
https://www2.aeplan.co.jp/hgm26/
文責:佐々木 陽典
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Alnylam Japanの運営する患者さんのための医療系サイトであるMedical Noteに総合診療科医として、インタビューを掲載していただきました!
お時間のある時にご覧いただけると幸いです。
https://medicalnote.jp/features/department_of_general_medicine/interview09/
文責:佐々木 陽典
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